絶・対・に・創作の役に立たない映画評のブログ

創作に役立つ、オススメの映画を紹介

仮面ライダー 1号(2016) ご覧の映画は、間違いなく「仮面ライダー」です

 

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仮面ライダー、inバンコク

 仮面ライダー本郷猛(藤岡弘、)は、バンコクにいた。

 食事中、いきなりチンピラに因縁をつけられる。
 箸を止め、大乱闘が始まった。

「なんやこれ。オレ、見る映画間違えた?」
 と思われることだろう。
 オレも、スティーブン・セガールのポジションかな? と思わされた。
 ご安心を。ご覧の映画は仮面ライダーである。

 去りゆく男を見て野次馬の一人が指を差す。
「ホンゴウタケシ!」と。

立花藤兵衛の孫と、ショッカーの内部抗争

 おやっさんの孫・麻由がショッカーに狙われる。
 地獄大使復活のために、彼女の魂が必要だと語る。

 そこに現れたのは、ノバショッカー。
 彼らはショッカーから離反し、経済による支配をもくろむ。

 ゴーストも参戦するが、二大怪人の集団に苦戦。

 麻由を守るために、本郷猛が現れた。


 一方、ノバショッカーは、戦闘員たちに宣言する。
「世界征服に何の意味があるんだ!」
 首領全否定!

 だが、ショッカーでは戦闘員の大半が離反してしまった。


 タケルは教師に変装して麻由へ近づくが、メロメロにされただけで帰ってきた。
 代わりにアカリが教師となって麻由に接近。
 だが、授業中に麻由が倒れてしまう。
 介抱しようとしたが、「無礼者」と手を払われる。麻由は、人が変わったようになっていた。

 麻由と話す機会を得たが、ショッカーが襲ってきた。

 そこへ、一号が助けに来た。

 ゴーストは見ていることしかできずに、シオマネキングは一号の手で倒される。

 タケルが既に死んでいることすら見抜いた。

 ところが、麻由は猛を拒絶する。
 藤兵衛が死んでから、麻由を守ると言っておきながら、ショッカー残党を追って海外へ飛んでいた。
 孤独にされた麻由は、猛を許していない。

「だから、いなくなった三年分、誕生日を祝って」
 と、猛をアチコチへ連れ回す。

 そこにノバショッカーが作戦に移す。
 日本中の電力を奪ったのだ。

 敵のアジトを突き止めたタケルは、猛にも協力を仰ぐ。

 しかし、猛は「麻由だけを守る」と約束していた。

ポイント:昭和ライダーが残したモノ

 説教臭くなるかなーと思った本作。
 だが、本郷自身も弱さを抱えている描写があるなど、ヘタにマウントしない。

 猛が特別講師になって、高校生に命の尊さを問うシーンも、あえて滑稽に見えるよう描写している。

 そういった昔の価値観を訴えるのが、後に重要な心の支えとなっていく。

まとめ

 わざと昔の価値観を滑稽に描写し、逆にその尊さを色づかせる。
 

余談


 藤岡氏は、『仮面ライダー対じごく大使』以来、四四年ぶり主演であるという。

 奇しくも、本作に登場するショッカーの幹部は、じごく大使(大杉漣)である。