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ジュマンジ(1995) 疑似家族による四畳半ファンタジー

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100年前の呪い


 
 1869年に埋められたゲーム「ジュマンジ」を、いじめっ子だった少年アランが掘り起こした。ゲームを偶然開けて、アランはジャングルに閉じ込められてしまう。  

 1995年、ジュディとピーター姉弟が、引っ越し先の空き家から、ゲームを見つけ出す。
 コマが止まると中央の水晶から文字が浮かび、文章通りのことが起きてしまうというルールだった。

 部屋をサルが占拠し、巨大な蚊に襲われ、ライオンまで。

 ライオンは、ゲームから出てきた謎の男性(ロビン・ウィリアムズ/江原正士)によって撃退された。

 彼こそ、26年前にこのゲームを掘り起こし、ゲーム世界に閉じ込められた少年、アランだった。

プレイヤー殺し


 
 プレイを再開してゴールに辿り着かないと、この現象は消えない。
 アランから、そう聞かされる。

 姉弟はアランに協力を仰ぐが、ゲームの恐ろしさに日和ったアランは協力しない。

 だが、街の有様を見たアランは協力することにした。

 再開するには、もう一人プレイする相手がいる。
 いじめっ子のガールフレンドだった女性サラだ。

 サラもジュマンジはトラウマになっていた。

アランが弱気になっていたのは、プレイヤー殺し「ヴァン・ペルト」の存在だった。

 執拗にアランを追うペルト。
 だが、アランは警察に捕まってしまう。

 ジュマンジを持っていればアランは来ざるを得ないと思ったペルトは、ショッピングセンターに逃げ込んだ姉弟を追い回す。彼らを人質にとってアランをおびき寄せるためだ。

 しかし、パトカーで突進してきたアランによって、計画は失敗に終わる。
 
 彼は、続編ではゲームに呪いを掛けた張本人として参戦している。

ポイント:疑似家族による絆

 本作のポイントは、「協力する人たち全員が、ほぼ他人」であることだ。

 スキーの事故で、姉弟は両親を失っている。

 ジュマンジの影響で精神を病んだと思われ、サラは青春をなくした。

 進路のことで父と衝突していたアラン。
 
 家族を失ったアランは、父に見捨てられたと思っていた。
 しかし、工場主だったアランの父が、行方不明になった自分を探すため私財をなげうったと、後にアランは知る。

 彼ら他人同士が、ゲームを通じて協力し合い、クリアを目指す。
 生き残るためにゲームをしていた彼らは、ゲームを行う過程でそれぞれが成長し、他人を思いやることを学んでいく。

まとめ

 疑似家族という設定によって、より深い人間関係を描写する。

余談

「世にも奇妙な物語」の初期に、これと同じような設定
『楊貴妃の双六』
 という話がある。

 こちらも面白いので、機会があれば是非。