絶・対・に・創作の役に立たない映画評のブログ

創作に役立つ、オススメの映画を紹介

イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008) ノーと言えないジム・キャリー

f:id:pixymoterempt:20191028200953p:plain



嘘つき男、セラピーを受ける


 
 カール・アレン(ジム・キャリー:山寺宏一)は、友人の誘いを断ってレンタルビデオ屋にいた。
 しかし、友人に見つかり、飲み会へ。
 友人は婚約するという。
 カールは近くのテーブルで飲んでいた元妻と出くわし、気まずい空気に。

 銀行員の仕事はクビ間際。
 友人の婚約パーティはすっぽかし、愛想を尽かされる。

 意気消沈しているところを、知人から「イエス」というセラピーに誘われる。

 興味本位で入ったいかがわしいセラピーは、「イエス以外の価値は認めない」というもの。

 セラピーの後、彼はイエスの誓約を実行に移す。
 だが、車に乗せて上げたホームレスが長電話したせいで、ケータイのバッテリーは0に。
 おまけに森の中でガス欠に。

自撮り女との出会い

 
 
 スタンドまで降りてきたカールは、ポラロイドカメラでの自撮りが趣味な女性、アリソンと知り合う。

 カールは森にある車までアリソンの原付に乗せてもらい、ツーショット写真とキスをゲットする。

 会社では昇進を言い渡された。

 ひょっとして、運が向いてきた? 

ポイント:本当のイエス


 その後も、友人への詫びで奢らされる。
 DDRで『華爛漫~Flowers~』を踊る。


 ノーと言わない少額融資は上司の眼鏡にかない、中東の嫁をもらい、若者の自殺を未然に防いだ。

 彼女ともうまくいっている。嫁がいるのに。

 
 イエスマン最高!

 
 ただし、それはあくまでも「誓約上のイエス」である。

 彼は「ノーというと罰が当たると思い込んでいるだけ」なのだ。

 前にも、カールは老婆から、棚を直したお礼に「口での処理」をされそうになる。
 カールは「ノー」と断った。
 その反動で災いが降りかかったため、「イエス」を貫くことを誓ったのである。

 
 話が進むウチ、彼は
「ノーと言えなくなっただけ」
 なのか、
「心からイエスと言っているのか」
 が、自分でも判別できなくなっていく。

 それが、取り返しの付かない不幸を招いてしまう。

 このように、「誓約を背負わせて強制する」ことで、本作は面白さを引き出している。
 どんどん主人公を窮地に追い込んで、乗り越えさせるのだ。
 演者がジム・キャリーなので、その面白さも膨れあがる。

 それによって、終盤で「本当に大切なモノに気づく」という効果が引き立つ。

まとめ

 強制的に誓わせて、窮地に追い込むことで、笑いを誘う。

 

余談

 本作の主人公は、映画好きという設定である。
 
「ソウ」や「ハリポタ」を家で見ていたり、同僚が「300」のコスプレで家に上げてくれたり。