バッドボーイズ2バッド(2003) B級アクションはかくあるべき
麻薬組織をぶっ潰せ!
KKKの集会を装った麻薬密売に颯爽と登場したマーカス(マーティン・ローレンス:山寺宏一)とマイク(ウィル・スミス:菅原正志)。麻薬密売現場をバッチリ押さえた二人だったが、成果は微々たるモノだった。
もっと大きい取り引き、それを操る大物がいるはず。
情報屋からのタレコミを頼りに、再度仕掛ける二人。
大金をつんだ車を追う二人。
取り引き用の車に乗っていたのは、マーカスの妹シドだった。
彼女は麻薬王タピアを捕まえるため、囮捜査をしていたのだ。
危険な賭け
妹のみが心配なマーカスは、わざわざ潜入現場に乗り込み、シドに囮捜査をやめるよう何度も説得を試みる。
タピアは手強いロシアンマフィアと交渉にも動じず、キッチンでマフィアナンバー2を殺害するような悪党だった。
そんな恐ろしいヤツの相手を、大事なシドにさせるわけにはいかなかった。
だが、マイアミ市警は12回もタピアを逮捕し、そのたびに不当であると逆提訴されていた。
失敗は許されない。シドも命がけなのだ。
なんとかタピアの逮捕状を手にしたい二人は、救急車を装って葬儀屋を当たる。
彼らは死体に薬物を、棺に金を仕込み、交渉していたのだ。
決定的な証拠を掴んだが、さらなる危険が待ち構えていた。
隠し事
マイクはシドと付き合っていることを隠している。
マーカスは転属願いを出したことを隠している。
シドは、麻薬おとり捜査官で、マイクたちが追っている組織と関わっていると隠していた。
セラピーで受けたリラックス法も、付け焼き刃程度にしか効果がない。
ポイント:アクションへのこだわり
本作はとにかくガンアクション・爆発・スプラッタなど、B級映画好きの大好物を詰め込んだ、カロリー高めの映画である。
人間ドラマ映画系ばかり見ていると、たまにこういうハイカロリーな作品が見たくなる。
だが、バカにしてはいけない。
監督は、前作で「壁から状況を覗きこむ動作」に本物の警察からツッコミを入れられて、調べ直したという。
また、本物の軍隊を役者として起用し、リアリティを持たせている。
カーチェイス用の車を作成するなど、拘りは留まるところを知らない。
それでもスタッフがケガをする事故が起きてしまった。
ド派手なアクションにも、細部にまで注意を払う必要があるのだ。
ただのアクション映画だと思って、侮ってはいけない。
まとめ
B級アクション映画にも、こだわりが点在する。
余談
本作は、マンガ「木根さんの一人でキネマ」にて、主人公の友人であるサブキャラ「佐藤」が、前夫と離婚するきっかけを作った映画である。
詳しくは、マンガ本編を。