スパイダーマン:ホームカミング(2017) オレも井上喜久子スーツ欲しい
シビル・ウォー直後の話
スパーダーマンシリーズと言えば、「親戚が死ぬシーンからスタート」という印象が強い。
だが、本作は前作『シビル・ウォー』の続きから始まる。
『アベンジャーズ』一作目の事件にて、掃除夫が、チタウリの残骸を手に入れる。
職を割れたエイドリアン・トゥームス(マイケル・キートン 声:大川透)は、チタウリの残骸を解析、兵器として改造する。「バルチャー」というヴィランとなって作った武器を悪党に密売していた。
ピーター(トム・ホランド 声:榎木淳弥)はというと、相変わらずご近所トラブルを解決するショボいパトロールに辟易していた。
アベンジャーズの一員というプライドが、ピーターに万能感を与えていたからだ。
トニー・スターク( ロバート・ダウニー・Jr 声:藤原啓治)は彼に新スーツを与える。が、「お前はショボい仕事をやるべき」と釘を刺す。
危険な任務に就かせたくないと言った親心からだったのだが。
ヒーローとして活躍したいという気持ちから、スパイディはバルチャーを執拗に追跡する。
調査の結果、悪党たちの兵器が「高度なエネルギー体を市販の工具で加工・調整している」品物であると、ピーターは推理した。
またもスタークから注意を受けるが、スパイディにだって守りたいモノがあった。
しかし、そのプライドのせいで、まもるべきクラスメイトを危険にさらす。
魔改造・井上喜久子スーツ!
本作のウリはなんといっても「ハイテク・スパイダー・スーツ」だ。
井上喜久子さんのボイスでしゃべるスーツ!
この機能だけで腹一杯!
警察のデータベースへハッキング、電撃ウェブ・シューター、おまけにヒーターまでついている。
アイアンマンのスーツに引けを取らないあらゆる機能が備わっており、「皆殺しモード」までついてる。
さすがに感情な倉庫に閉じ込められて脱出はできなかったが、話し相手にはなってくれた。恋愛サポート付き。ピーターのお目当ての女子を助けた直後「ピーター、そこでキスよ」と助言する(うまくいかなかったが)。
ここまで多機能スーツの見せ場を作っただけに、その後の展開が素晴らしい。
ポイント:反省と成長
この映画には、見習うべき少年マンガ的展開が詰め込まれている。
自分が先走ったせいで発生したトラブル。
解決できなかったことによる反省。
そして自己嫌悪からの決起。
少年マンガのお手本のような映画である。
スタークなど、オトナの扱いもうまい。
彼らは指示や導きはするが、押さえ込みやマウントはしない。
基本的に、自分で考えさせる。主人公の手に負えないときだけ手を貸す。
結果、主人公は自らの意志で行動し、自ら判断を下すのだ。
オトナにアドバイスは受けても、指示通りには動かない。
ここがいかにもアメリカらしい映画だ。
まとめ
オトナと子どもの立ち位置のバランスを取る。
余談:『スパイダーバース』との関係は?
実は、『スパイダーバース』のヴィランがチョイ役で出ている。
どこ、と言ってしまうとネタバレになってしまう。
しかも超重要人物なので教えられない。
スパイダーバースを見たあとで本作を見て、スパイディトリビアを漁るのもいいかもね。