キース・リチャーズ:アンダー・ザ・インフルエンス(2015) 60年近く愛されるバンドの秘密
Netflixオリジナルのドキュメンタリー
ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズは語る。
「人は死ぬまで大人にはなれない」
「音楽を定義はできない。永遠に答えなんか出ないんだ。だから素晴らしい」
「ブルースは水爆よりパワーがある」
彼自身が刺激を受けたアーティストなどを特集していく。
音楽に貪欲な少年
彼をよく知る音楽関係者は
「キースは音楽に限定すれば、ロンドンのタクシー運転手のようだ。情報をたくさん持っている」
子どもの頃からクラシックをたしなんでいたキース少年。
環境上、ラジオ曲は二つしかなく、「カス」みたいな曲をよく聴いていたという。当時を振り返り、キースはそれらの曲を「価値があるカス」と称す。
「オレのジイサンは、チャンスがあれば誰でも音楽家になれると考える人だった。だからオレの目の届く範囲にギターを置いて、オレが興味を持つか二年間観察した。オレがギターの存在に気づいたら、『手が届けば触らせてやるよ』って」
祖父は、スペインの「マラゲーニャ」を練習するのがギターが最も速く上達すると教えた。指使いがうまくなる動きが沢山あるからと。
「人は知らず知らずのうちに努力するモノだが、ジイサンは正しかった」
その後、ブルースと出会い、バンド活動の際にカントリーを知り、ジャマイカに移り住んで、レゲエまで吸収する。
ポイント:ストーンズとマディ・ウォーターズ
ローリングストーンズ結成には、『マディ・ウォーターズ』のアルバムが関わっている。
数年ぶりに再会したミクが、マディのアルバムを二枚持っていたのだ。
チャックベリーも持ってるんだぜとミックは言う。
こんなイギリスの田舎でマディ・ウォーターズのアルバムなんかを持っているのは、自分だけだと思っていたのだ。
ローリング・ストーンズという名も、彼の曲名から取ったモノだ。
ストーンズは、マディの音楽を聞いてもらうために結成されたようなモノだ。
ただ、マディのスタイルをまんまマネする実力がないので、テンポをやや早めて演奏していた。
世間には、ポップスよりブルースを聴いてもらいたかった。
あるときストーンは、シカゴのチェス・レコードという場所に案内された。
廊下で、天井のペンキを塗っている黒人と出会う。
エンジニアから、「彼がマディ・ウォーターズです」と紹介された。
ペンキを垂らしているマディと、キースは握手を交わした。
まとめ
先人へのリスペクトを忘れない。
余談:当時の曲作り
キースはアコースティック・ギターをかき鳴らしながら曲を作っていた。
録音には、テープレコーダーを使った。
そしたら音がメチャクチャ割れていた。
だが、これが味があると知る。エレキギターで弾いているように聞こえ、エレキより音がマイルドだと。