アルゴ探検隊の大冒険(1963) ファンタジー特撮の原点
|イアソン探検隊
殺害されたアリスト王の息子イアソン(トッド・アームストロング)は、王座奪還を主眼としていた。
ペリアス(ダグラス・ウィルマー)の指示で、コルキスという都市にある黄金の毛皮を取ってくるように命令を受ける。毛皮の不思議パワーは、所持者に幸運をもたらすと言われている。
だが、アリスト王を殺害したのはペリアスだ。彼は毛皮を探す冒険の過程で、イアソンが死ねばいいと考えている。自分の息子をイアソンの監視役として、調査隊のメンバーに送り込む。
女神ヘラ(オナー・ブラックマン)は、自分の神殿を血で汚したペリアスが許せない。
ヘラやゼウスはイアソンに加勢し、「助けるよー」と言ってくれた。
しかし、イアソンは自力で仲間を探すと言って聞かない。
オリンピックを開催し、強者たちを厳選する。
建造者アルゴスから、船を「アルゴ号」と名付けた。
船首像がヘラの顔だった。「五回までなら助けるよー」とアドバイスを受けて、いざコルキスへ。
|まさかのNetflixで視聴可能
アルゴ船探検隊を率いるイアソンの冒険がNetflixで楽しめるとは。
Netflixの字幕版では、ずっと「ジェーソン」と言っていたので、「イアソン」という名は出てこない。
内容はと言うと、子どもの頃に「日曜洋画劇場」で見ただけ。
しかも途中で見るのをやめたっぽくて、内容をすっかり忘れていた。
ヘラクレスが仲間になったコトと、タロスとの戦闘でカカトの栓を引っこ抜かれたシーン以外、何も覚えていない。
そのおかげで、新鮮でまっさらな記憶の状態で視聴した。
|ポイント:原点に触れる
本作はレイ・ハリーハウゼンによるストップモーション・アニメーションが魅力だ。
圧倒的スケールで船を沈める青銅の巨人タロス。首ひとつひとつが別々の動きをするヒドラ、なめらかに動く七匹のスケルトン。
「伝説の特撮映画といえば?」という題材に、必ずと言っていいほど名前が挙がる作品だ。
何が凄いって、今見ても色褪せていない点だ。
シナリオなど、かなりスッキリしすぎている感は確かにある。
だが、この短い時間にあれだけの密度の濃い特撮を凝縮するのは、かなりのセンスが必要だろう。
テリー・ギリアムも、ジョージ・ルーカスも影響を受けていて、彼なくして映画は発展し得なかっただろう。
このように、原点に触れると言うことは、現役で活躍している作者の趣向傾向などを知るきっかけとなる。
|まとめ
「古くさい」からといって、原点的作品から目をそらすべきではない。
●余談
リボルテックで劇中に出てきたスケルトン兵のフィギュアが出ている。
造形がカッコイイ。