オレは「レオパルドン」で行く! 『レディ・プレイヤー1』(2018)
|仮想空間を作った男の死
「このゲームをクリアした物には、管理者の権利を授ける」
そう言い残し、仮想ゲーム空間創設者は死んだ。
彼の財産が眠るゲームを攻略するため、人々は仕事すらままならなくなった。
主人公は、ゲームの第一関門を突破した最初のプレイヤーだ。
ヒントを得て、群がるデロリアンを排除し、デスレースに勝利する。
しかし、そのせいで大企業から狙われることとなる。
今ならBDも出てるし、Netflixでも視聴が可能。見よう!
|オレはガンダムで行く!
本作最大の魅力は、別作品のキャラクターが多数出ていることだ。
スティーブン・キング原作の映画なども組み込まれている。
「ウルトラマン」などは、さすがに出せなかったらしいけど。
「仕事を選ばないキャラクター」
でおなじみの、ハローキティ御大まで出演している。
出ていると行っても、
「課金したら、自分の持ちアバターとして使える」
という仕組みらしい。
3分だけ、という時間設定も素晴らしい。
「出番はここまでですよー」という、丁度いいさじ加減。
こういう設定イイよね。現実のVRゲーでも採用すればいいのに。
パワーバランス云々より、お祭り感覚でイイから。
キティ御大に強さなんて求めてないし。
でね、ここで
「オレはガンダムで行く!」
ですよ。
ラストバトルで、まさかのガンダム参戦。
散々ネタバレされまくっているから、ガンダムが出ることはネタばらししてもイイかと。
三船敏郎アバターがガンダムになると言う荒唐無稽さが、いかにもアメリカンよ。
「分かってそうで、よく分かってない感」が絶妙なのよ。
これぞ、アメリカ娯楽エンタメ映画。
こういうのでいいんだよ。昨今の説教臭い作風とか吹き飛ばしていいんだよ。
スピルバーグにそういうの、求めてないから!
|創作ポイント:ヲタの扱い
本作の魅力は、とにかくヲタ全肯定なところである。
主人公は純粋にゲームが好きで、みんなが遺産目当てでプレイしている中、彼らはひたすらにゲームに熱中しているのだ。
だからこそ、彼らは仲間として手を取り合っている。
ただ、残念なのは、「レオパルドン」入手エピソードが出てこない点だ。
ここが、ヲタ全肯定を象徴するシーンだっただけに。
原作を紹介していたブログによると、原作には、主人公が「レオパルドン」を手に入れる場面が出てくるらしい。
(Kindleで原作買ったけど、このブログを書いている段階では、まだ読んでない)
何かの報酬で、「好きな版権キャラを、なんでも一つだけ手に入れる権利」を得る。
マクロスとかもある中、主人公はドマイナーな「レオパルドン」を選ぶ。
ニコニコ動画で「ダーマ」とも呼ばれている、
に出てくる巨大ロボットだ。
オレも大好きなんよ。
選ぶ理由がまたいい。
「好きだから」
これだけだ。
ガンダムもある中、彼は好きという理由だけで、レオパルドンを手に入れる。
この台詞を原作既読者のブログで読んだとき、「この作品は本物だ」と感じ取った。
絶対に見に行こうと決めた瞬間だ。
本作最大のテーマは、ラストで明かされるのだが、それはご自身の目で確かめて欲しい。
(言うとネタバレになるのよ……)
|まとめ
「でもボクは、レオパルドン」
自分の「好き」を語れるヲタになろう。
●余談
2018年公開作品なのに、『ダーリン・イン・ザ・フランキス』のキャラまでカバーしていたのは驚きだ。
これも、2018年作だぜ。