絶・対・に・創作の役に立たない映画評のブログ

創作に役立つ、オススメの映画を紹介

みんな知ってるCMソング 『レザボア・ドッグス』(1992)

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裏切り者は誰だ?

 冒頭、カフェでダベっている中年たち。
 彼らは強盗犯たちだ。
 宝石を強盗する計画を実行に移した。

 だが、そこは既に警察が張っていた。

 襲撃を受ける強盗団たち。
 犯人の中で最も年老いた男が、警察の目をかいくぐる。
 後部座席にいる仲間は、撃たれて虫の息だ。
 医者には診せられない。合流地点で待機し、救援を待つ。

 仲間の一人が来た。ダイヤは安全な場所に隠したという。
 ずらからないとヤバイと主張する仲間と口論に。

 初老の男は、警察の手際が良すぎることを不思議に思う。

 彼らは一つの可能性を疑った。

 自分たちの中に、スパイがいる。

 

タランティーノ名物 長ゼリフ

 
 いわゆる一つのスペース内で会話劇を行い、裏切り者が誰かを話し合うタイプの映画だ。
 一つの場所に俳優を押し込め手法が上手い。
 いちいち「外に出る必要性を」潰していく。
  狭い中での議論になるため、距離感が近く、衝突も大きくなる。
 誰もが疑心暗鬼になっているため、緊張感も高い。
 また、タランティーノお得意の会話の応酬もあって、リズム感もいい。

 ビリビリするような展開が続くので、退屈しない。

 タランティーノは、監督・脚本だけでなく、出演もしている。すぐに死ぬけど。
 この脚本をたった三週間近くで書き上げたらしい。

 
ジョージ・ベイカーによる主題歌が超有名

 OPで流れるジョージ・ベイカーの『リトル・グリーン・バッグ』が、有名すぎる。
 サントリートヨタ、キリンのCMソングとして使われたほか、ラジオ番組のOPとしても評判となる。
 映画好きでなくても、誰もがこの曲を一度は耳にしたに違いない。


創作ポイント:結果論とキャラの背景


 仲間は二人死んだ。その一人はタランティーノだが。
 こうなったのは、仲間のサイコ野郎のせいだった。
 ムショから出てきたばかりの彼は、ボス親子と親しくしたいと思い、ボスも彼への信頼は一際厚かった。
 
 だが、彼は「人質が警報に触れたから」という理由で、銃を乱射。
 あわや計画は失敗か、というところまで追い込まれる。
 まったく悪びれもしない。
 
 だが、彼が人質を撃たなければ「警察が待機していたなんて分からなかった」のも事実なのだ。
 現に、彼が撃った「直後に」張り込んでいた警察が動き出したのである。
 だからこそ、仲間の誰かが警察と繋がっていると推測できたのだ。
 この因果も面白い。

 サイコ野郎は警察の一人を拉致し、「仲間が誰か口を割らせる」という口実で、大好きな拷問にかける。
 ラジオを聞きながら耳をナイフで切り落とす。

 この直後、壮大なネタばらしが始まるのだが、それはご自身の目で確かめていただきたい。


 また、サイコ野郎のキャラ背景を知っていると、より楽しめる。
 

まとめ

 キャラに背景があると、生きた動かし方ができる。


●余談

 イギリス内だと、『ユージュアル・サスペクツ』より人気なのだという。