キックアス(2010) キミは愛のためにキックアスになれるか
|通販で買ったスーツで変身!
デイヴ(アーロン・ジョンソン)は、憧れの女性に認めてもらおうと、通販で買ったバトルスーツを身につけ、ヒーローとなった。
しかし、何の武器も装備していない。徒手空拳で倒そうとまで考えるようなバカキャラだ。
偶然強盗を倒して話題になるも、ガチのマフィア相手には敵わない。
死を覚悟したとき、十一歳の少女戦士、ヒットガール(クロエ・グレース・モレッツ)に助けられる。
というか、ヒットガールがギャングを虐殺する。
無双なんて生ぬるい。
「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」状態だ。
クロエ・グレース・モレッツの演技が、とにかく光っている。
今でこそセクシーな女優だが、キック・アス当時から危うい妖艶さを出していた。これで十一歳かよ、と。
ひたすら彼女を愛でる映画だといってもいいだろう。
|子が子なら父親も父親
ビッグ・ダディ(ニコラス・ケイジ)は、妻を殺害したマフィアへの復讐するために、娘を殺人マシーンへと鍛え上げたというキレキレっぷり。
彼らと出会い、何の力も持たない少年が、意思の力だけでヒーローへと成長していく。
だが彼らをフランク・ダミーコ(マーク・ストロング)率いるガチギャング一味が狙う。
|スキのないキャスティング
ヒットガール父ビッグ・ダディをニコラス・ケイジが演じる。
マフィアのボス、ダミーコ役は、マーク・ストロング。終始紳士だった『キングスマン』のマーリンとはまったく逆のポジションだ。
ライバルのヒーローを、クリストファー・ミンツ=プラッセが担当している。
彼は3Dアニメ映画『ヒックとドラゴン』にもを演じている。
だが、興業では本作に僅差で敗れた。
なお、本編には出ていないが、プロデューサーはブラピである。
|ポイント:童貞が成長する
これぞ童貞映画、といった内容の映画。
だが、信じた友人には裏切られる。
自分のせいで色んなモノを失い、大切な人とも決別する。
それでも悪に立ち向かう映画だ。
主人公は基本バカで、イラつく場面もある。
ヒーローになった動機も、「気になる女の子に振り向いて欲しいため」とヘタレ全開だ。
が、「ま、童貞だし仕方ないよね」と思わせてくれる。
ラストの決断もあり、主人公らしい活躍をちゃんと行うところはよかった。
|まとめ
この作品における主人公のよいポイントは「逃げなかったこと」である。
失態を犯しても自分で責任を取った。
この点だけでも、本作は見事である。
●余談
続編? 知らない子ですね……。