絶・対・に・創作の役に立たない映画評のブログ

創作に役立つ、オススメの映画を紹介

Netflix番組「カー・マスターズ」に学ぶ、オトナの自由研究

f:id:pixymoterempt:20190510182913p:plain



スクラップを高級車に改造して、スクラップをもらう

 スクラップを改造して、高級車として売り飛ばす会社、「ゴッサムガレージ」。

 サンダーバードの屋根を取り外し、メタリックのオープンカーに改造する。


 高く売る上にトラックを得る約束をしていたガレージ側。 

 ところが、出てきたのはスクラップを通り越してパーツ状態に放置されたトラックだ。

 これにはガレージ側もブチ切れ。せっかく苦労してサンダーバードを改造したのに、それ以上の苦労をしろというのだ。

 だが、ハイパワーのエンジンを手に入れてご満悦。

 こういうところが、クリエイターの弱いところだ。
 

工場というか研究所

 彼らの職場はガレージと言うより「ラボ」に近い。

 放っておくとクライアントの意見を無視してカスタマイズしてしまう。

・「ブラックに塗ってねー」と指定された車を、グリーンに塗りたくる。
・手直しするだけのはずだったTバケットを、消防車へと改造。しかも外装は木製!
・バンパーに穴を開けるなと言われた翌日に穴を開ける。
・バイクを近未来風にアレンジ。機械のケーブル類を剥き出しに。
 

 極めつけは、ワーゲンのバスである。
「マッドマックスみたいなバスにしたい!」とやたら天井を低くしたバスを作り上げる。
「エンジンが小せえ!」とエンジンを詰め替えるためだけに再解体する。
 しかも、積み直しに使用するエンジンは、競艇に使っているモノだった。
 ボートエンジンの専門家を呼んで、水を抜く作業から始めるハメに。

 なのに、交渉人の腕がいいのかきっちりと利益を出す。
 買い手が付かなかったド派手バスも、イベント宣伝用として売れた。

 責任者のスタイルは「車の声を聞くこと」だ。
 

客の無茶ぶりにも対応

 頼んでくる客も大概だ。

 激安でワーゲンをカスタムしてくれとか。
 昔売られていたミニカーの「原寸大」を作ってね、とか。


 また、会社で使うはずだったCOEトラックを売ってくれとも言われる。
 スクラップ状態から動かせる状態に改造し、店で使う為に最高のカスタムを施した。
 納得のデザインで、トラックは生まれ変わった。

 そのCOEを手放すかどうかで、ガレージの責任者は思い悩む。

 予算は十分。だが、カスタムした車の他に、COE込みの値段で依頼してきた。
 
 ガレージの責任者は、COEに強い思い入れがある。
 幼い頃に亡くした父親が、使っていたからだ。
 最高にイカすCOEを手に入れることで、やっと父親に追いつける。
 彼はそう確信していた。

 重大な局面に立たされ、責任者は決断する。


 基本は改造車バカの集まりがバカバカしい改造をして利益を出すというトンデモ企画だ。
 しかし、センチメンタあるな場面も所々にあり、ドラマが生まれる。

 頭の使い方に関しては、見習うところが多い。
 こういった頭の使い方は、創作にも役立つに違いない。