絶・対・に・創作の役に立たない映画評のブログ

創作に役立つ、オススメの映画を紹介

シャフト(2000) ニック・フューリーVSバットマン!

f:id:pixymoterempt:20190617171308p:plain

差別主義者逮捕

 

 ニューヨーク市警察のジョン・シャフト(サミュエル・L・ジャクソン:手塚秀彰)刑事は、黒人の青年殺害事件に立ち会う。
 犯人はウォルター・ウェイド・Jr(クリスチャン・ベール:山野井仁)。不動産王の息子だ。
 財力にものを言わせ、彼は保釈され、スイスへ逃亡した。
 重要参考人のウエイトレスも、行方不明に。
 
 二年後、彼は麻薬取締課と協力して、ヤクを取り押さえようとしたが、空振りに終わる。
 シャフトはピープルズというボスにちょっかいをかけ、牢屋へぶち込む。

 帰国したウェイドを再逮捕するが、またも保釈されてしまう。

 警察機関の限界を感じたシャフトは、バッジと銃を返して退職する。

 

ウェイトレスを探せ


 ウェイドはピープルズと接触。
 金をやるからウェイトレスを探せと命じる。
 だが、ピープルズは金持ちとヤクでの繋がりを求めた。
 ウェイドは激怒。こちらの仕事はしてもらうが、お前らの仕事は手伝わないと罵る。

 シャフトはウェイトレス追跡を諦めない。
 だが、警察仲間の一部がピープルズと組んで、自分の後をつけていると気づいた。

 約束通り、ウェイドは金を作ってきた。
 しかし、シャフトによって強奪される。
 その金をシャフトはなんと、「悪徳警官の社内へ放り込む」
 人づてにピープルズへ電話をかけ、ウェイド襲撃はそいつらのせいだと教えた。

 そのスキにピープルズを出し抜き、ウェイトレスを連れ出した。

ポイント:悪には悪を

 シャフト刑事のやり方は、けっして正攻法とは言えない。
 だが、本作にはそのやり方を誰も咎めない。
 シャフトが正義の人だと分かっているからだ。

 彼は黒人コミュニティにおいてヒーロー視されている。
「理不尽には、理不尽で立ち向かうしかない」
 という象徴的なキャラとして描かれている。

 対する悪役も、クズはクズなのだが、人間味がある。

 ウェイドが作ってきた金は、母親の形見を売り払って作ってきた。
 
 ピープルズは弟が大事で、彼が銃弾に倒れると復讐の鬼と化す。

 悪徳警官にも、家庭の事情がある。

だが、やっていることがゲス過ぎて、同情できない構成にしている。

 シャフトが暴れやすい図式になっているのだ。
 
 

まとめ

 情け無用の主人公をぶつけるには、「人間的だが凶悪な」キャラ配置を。
 
 

余談

 サミュエル・L・ジャクソンといえば、マーベルシリーズでのニック・フューリーとして活躍している。
 対するクリスチャン・ベールは、いまやバットマンとしての人気を不動のものとしている。

 そんな二人が、2000年代には善と悪に別れて対立していたという構図が面白い。