タクシー・ドライバー(1976) 世界的名作の吹き替え版がNetflixで!
余談
本作の吹き替え版は、TSUTAYAにも置いてない。
オレは一度、字幕版で視聴済み。
それが今なら、Netflixで見られる。
ベトナム帰還兵の再就職
トラヴィス(ロバート・デ・ニーロ:宮内敦士)は、ベトナム戦争の後遺症で不眠症に悩む。彼はタクシードライバーの職を得る。
だが、街は掃きだめ。
タクシーの中でおっさんが女といちゃつく。
黒人が車に生卵を投げつける。
挙げ句、監督のマーティン・スコセッシが「嫁はん殺したる!」とわめく。
大統領候補の事務所に勤務するベッツィー(シビル・シェパード:井上喜久子)と仲良くなり、彼女をデートへ誘う。
だが、ポルノ映画に連れて行かれたベッツィーは激怒。
トラヴィスも逆ギレ。
またうまくいかない毎日が始まる。
状況を打開するため、彼は知り合いのツテで銃を手に入れる。
「俺に言ってるのか?」
大統領候補の殺害を企てるトラヴィスは、武器を携帯する仕掛けを作り出す。
袖から銃を出せるように細工をして、鏡に向かってテストを行う。
「中二病でも恋がしたい!」
でもマネされたシーンだ。
「なんだ、俺に言っているのか?」
鏡に向かってメンチを切るシーンは、この映画屈指の名場面である。
議員を撃つ準備はできた。
またも仕事に精を出すトラヴィスの前に、一人の売春婦が逃げ込む。
だが、彼女はヒモ男に連れ去られてしまう。
アイリスという名の少女を演じるのは、なんとジョディ・フォスター!
また、彼女のヒモ役のスポーツは、「レザボア・ドッグス」ホワイト役で知られるのハーヴェイ・カイテルが演じている。
ロン毛だったのでよく分からなかった。
ポイント:こじらせおっさんの末路
出会った少女はアイリスという。12歳ながら、売春婦だった。
「子どもが身体を売るなんて間違っている」
と、トラヴィスは真っ当な説教をする。
だが、アイリスには分かってもらえない。かえってヒモへの愛着が増すばかり。
アイリスを自由にするため、彼はついに強硬手段に出る。
トラヴィスは、自分の人生はうまくいっていないが、他人には説教臭い。
でも、こんなオッサンは割とどこにでもいる。
孤独感ゆえ、他人に干渉したがるのか。
それとも単なる正義感か。
「世界を変えたい」
「何かになりたい」
「他人に貢献したい」
という歪な願望が、さらに歪んだ形で実現した物語である。
誰しもが、こういった閉塞感と、爆発させたいという衝動を持っている。
しかし、リアルでこういった行為をすると大抵うまくいかない。
フィクションだからこそ成立する話だ。
まとめ
誰しもが持っている破壊衝動を、フィクションで生々しく実現させる。
余談2
ちなみに、 ロバート・デ・ニーロの役を吹き替える宮内敦士さんは、
「JOJO第5部 黄金の風」
に登場するマッドサイエンティスト、チョコラータの声優さんである。