絶・対・に・創作の役に立たない映画評のブログ

創作に役立つ、オススメの映画を紹介

タクシー・ドライバー(1976) 世界的名作の吹き替え版がNetflixで!

 

f:id:pixymoterempt:20190922115455p:plain


余談

 本作の吹き替え版は、TSUTAYAにも置いてない。
 オレは一度、字幕版で視聴済み。
 それが今なら、Netflixで見られる。
 

ベトナム帰還兵の再就職

 トラヴィス(ロバート・デ・ニーロ:宮内敦士)は、ベトナム戦争の後遺症で不眠症に悩む。彼はタクシードライバーの職を得る。

 だが、街は掃きだめ。
 タクシーの中でおっさんが女といちゃつく。
 黒人が車に生卵を投げつける。
 
 挙げ句、監督のマーティン・スコセッシが「嫁はん殺したる!」とわめく。

 大統領候補の事務所に勤務するベッツィー(シビル・シェパード:井上喜久子)と仲良くなり、彼女をデートへ誘う。
 だが、ポルノ映画に連れて行かれたベッツィーは激怒。
 トラヴィスも逆ギレ。
 またうまくいかない毎日が始まる。

 状況を打開するため、彼は知り合いのツテで銃を手に入れる。

「俺に言ってるのか?」

 大統領候補の殺害を企てるトラヴィスは、武器を携帯する仕掛けを作り出す。
 袖から銃を出せるように細工をして、鏡に向かってテストを行う。
 
「中二病でも恋がしたい!」
 でもマネされたシーンだ。

「なんだ、俺に言っているのか?」
 鏡に向かってメンチを切るシーンは、この映画屈指の名場面である。

 議員を撃つ準備はできた。

 またも仕事に精を出すトラヴィスの前に、一人の売春婦が逃げ込む。
 だが、彼女はヒモ男に連れ去られてしまう。
 アイリスという名の少女を演じるのは、なんとジョディ・フォスター!


 また、彼女のヒモ役のスポーツは、「レザボア・ドッグス」ホワイト役で知られるのハーヴェイ・カイテルが演じている。
 ロン毛だったのでよく分からなかった。
 

ポイント:こじらせおっさんの末路

 出会った少女はアイリスという。12歳ながら、売春婦だった。

「子どもが身体を売るなんて間違っている」
 と、トラヴィスは真っ当な説教をする。
 だが、アイリスには分かってもらえない。かえってヒモへの愛着が増すばかり。
 
 アイリスを自由にするため、彼はついに強硬手段に出る。


 トラヴィスは、自分の人生はうまくいっていないが、他人には説教臭い。
 でも、こんなオッサンは割とどこにでもいる。

 孤独感ゆえ、他人に干渉したがるのか。
 それとも単なる正義感か。
 
「世界を変えたい」
「何かになりたい」
「他人に貢献したい」
 という歪な願望が、さらに歪んだ形で実現した物語である。

 誰しもが、こういった閉塞感と、爆発させたいという衝動を持っている。
 
 しかし、リアルでこういった行為をすると大抵うまくいかない。

 フィクションだからこそ成立する話だ。

まとめ

 誰しもが持っている破壊衝動を、フィクションで生々しく実現させる。
 

余談2

 ちなみに、 ロバート・デ・ニーロの役を吹き替える宮内敦士さんは、
「JOJO第5部 黄金の風」
 に登場するマッドサイエンティスト、チョコラータの声優さんである。