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ウインド・リバー(2017) 因果応報という名のざまぁ

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不可解な死


 ハンターのコリー・ランバート(ジェレミー・レナー:阪口周平)は、猛獣狩りの際に、少女の死体を見つけた。
 遺体は主人公の知り合いで、発見当時、少女は裸足だった。
 FBIの新米捜査官ジェーン・バナー(エリザベス・オルセン:行成とあ)が応援に来た。

 しかし、山を舐めきっていた彼女は、雪山に薄着で到着。
 冬服を借りて、ようやく現場へ。
 
 経験豊富なコリーは、ジェーンに自分の推理を伝える。
 
 少女は夜の気温はマイナス30度の中を走っていた。
 そんな冷たい空気を吸えば、一気に肺が凍り、血が噴き出す。
 少女は、自分の血で窒息したのだ。

極限地帯の闇

 
 暴行の後はあるが、死因は窒息。
 よって、殺人事件として捜査ができない。
 つまり、ジェーンは応援をこれ以上呼ぶことができない。
 ここから先は、単独捜査になる。
 
 コリーは自然の驚異を知り尽くしている。
 ジェーンはコリーに協力を要請した。

 被害者にはヤク中の兄がいる。
 遺族に聞くと、彼が事件に関与しているらしいと分かった。
 しかし、凶悪な兄弟とつるんでいる。油断はできない。
 
 ジェーンは地元警察と共に重要参考人の元へ向かう。
 が、襲撃されてしまう。
 銃撃戦になり、ジェーンは容疑者を射殺する。
 同行していた被害者の兄は、事件に絡んでいないようだ。
 妹の死を聞かされ、号泣する。
 
 しかし、スノーモービルの後を見つけた。
 死体発見現場に直進している。だが、戻ってきた形跡がない。
 跡が消えてしまう前に、現場へと直行した。
 着いた先には、白人男性の遺体が。
 
 兄を尋問したら、被害者はマットという名の白人掘削員と交際していたらしい。

 しかし、スノーモービル跡を追っていた遺体こそ、マットだった。

 コリーは、ジェーンに身の上を語る。
 かつていた娘のこと。

 なぜ少女の遺体状況に詳しかったのか。
 それは、娘が同じ目に遭ったからだった。

 この映画は、実話に基づいて作られている。

 この地は、ネイティブアメリカンが土地を追われた先だった。

 極限状態に追いやられ、精神を病むモノも現れている。

 女性は性のはけ口にされ、行方不明者は跡を絶たないらしい。

 しかし、治安を守る保安官は、この広大な地にたった6人しかいない。

 そんな場所なので、住人は自衛するしかなく、普通に武装している。
 

ポイント:報復

 死闘の末、コリーは犯人を追い詰める。

 友人の代わりに、コリーは犯人に無慈悲な報復を与える。

 もう、これぞ「ざまぁ」という展開である。

 ただ、スカッとはしない。

 娘は戻ってこないから。

まとめ

 状況次第では、現実世界でも「ざまぁ展開」は実行できる。

余談

 本作はアクション映画ではないものの、ジェレミー・レナーの狙撃テクニックは凄まじいモノがある。

 犯人グループが一回転して吹き飛ぶシーンは、実に爽快だった。