絶・対・に・創作の役に立たない映画評のブログ

創作に役立つ、オススメの映画を紹介

ママは日本へ嫁に行っちゃダメというけれど。(2017) 非実在性を疑うほどの嫁のキャラ

 

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タロットで結婚を決めた女性

 Facebookで火が付いた、「台湾人女性と日本人男性」との、恋の行方。
 
 タロットで、今の彼との相性を占う台湾の女子大生、リン。

 占い師は言う。

「彼との相性はバッチリ。でも日本に行ったらアカンで」

 なのに、リンは言うことを聞かない。

 リン「嫁に行く!」
 母「アカーン!」
 
 
モギさんは、東日本大震災の被災者

 リンさんと結ばれることになる男性モギさんは、東日本大震災の被災者。
 家に帰ると、父親(蛭子さん!)が、飼っている金魚を必死に洗面器で保護している。

 だが、悪いことばかりではない。
 台湾から応援メッセージが。送り主はリン。
 モギさんは感謝メールを送る。
 
 リンは日本語の辞書を片手に、FBでモギさんと文通を始める。

 この文通シーンがかわいい。
 アイコンがピコピコ動くのがいい。

 連休にタイに行くというモギさんに、「台湾にいらっしゃいな!」とアドバイスするリン。

 モギさん、台湾でリンと初対面。
 台湾を案内してもらう。

 モギさんはホテルに着き、リンは帰ることに。
「送っていこうか?」
 とモギさんは尋ねるが、リンは遠慮する。

 
母親の策略
 
 大学の卒業式にモギさんから花束が贈られる。
 母親の詮索も、ニヤニヤしっぱなしながらもかわす。

 直後の「オカンが心配をする」シーンの見せ方が上手い。
 車のバックミラーからの視線だけ映している。

 なぜか、母親はリンを元彼とくっつけたがっている。
 日本と台湾では遠距離すぎて続かないだろうと思っているらしい。
 
 そのせいで、モギさんに誤解を招いてしまう。

 友人から台湾旅行に誘われても行かなかった。
 心配するリンは、電話をかける。

 その後、モギさんは台湾へ飛んだ。
 

創作ポイント:プレゼント

 リンとモギさんは、恋愛観が少しズレている。

 リンは、元彼からもらったシロクマのぬいぐるみを、「モギさんが家に上がり込む」ことを知っていながら保管していた。
 これはちょっとモギさんカチンとくるよね。

 で、モギさん反撃。
 
 モギさんは、リンに白い杯子(ペイズ)をあげる。
 杯子ってよく分からないのだが、調べたところタンブラーらしい。

 リンは大はしゃぎ。
「これをあげるって意味分かってる?」
 と、しきりに聞いてくる。
  
 だが、モギさんにはプレゼントの意味が分かってない。
 単に、元彼がシロクマのぬいぐるみを送ってきたので、対抗意識として白いモノを送ろうと思ったらしい。

 

 完全に脈あり! と思ったリンさんは、あるものをプレゼントする。


「この意味分かる?」

 

 事情を説明されて、モギさんはプレゼントの意味を悟る。
 モギさんは、ある決断をする。

 

 この後のデートといい、その前後のやりとりといい、健気なシーンが続く。
 ちょっとリアリティに欠ける! と言われてもおかしくない。

 だが、本作は「実話を元に作成されている」のだ。
 実在するのだ。こういうカップルは。
 

まとめ

 突き抜けたリアリティのなさは、リアルを凌駕する。
 

●余談

 このカップルはFBでやりとりを開始して、NEVERまとめで火が付いたという。

 本映画のヒロインも可愛かったのだが、本人もちゃんとかわいい。

 奇跡のような映画。