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ダーク・タワー(2017) スティーブン・キングによる、王道異世界転移物語!

 

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少年は、異世界の夢を見る

 ジェイクはたびたび、世界を支えるタワーが、何者かに破壊される夢を見た。
 だが、「実の父を亡くし、心身に疾患を持っている」と両親から認識されていた。
 彼の夢に出てくる世界は、本当に存在する。
 カウンセラーと称し、その世界から来た襲来者が、少年を襲う。

 少年は夢に出てきた「異世界へ移動できる」ポータルを発見した。
 機械を作動させ、異世界へ。

 そこで、タワーの守護者である「ガンスリンガー」、ローランドと出会う。
 だが、ローランドはジェイクを信用しない。敵と通じているのではないかと疑う。 
 ジェイクがウォルター探索の鍵であると分かり、タワーに詳しい人物のいる村へとジェイクを導く。
 

キングならではの、敵の恐ろしさ


 
 敵ボスの鬼畜っぷりはすさまじい。

 精神操作をする能力で、ローランドの父親に「呼吸を辞めろ」と命令して殺す。
 タワー倒壊に必要なジェイクの捜索に失敗した子を、大衆の面前で「互いに殺し合い」をさせる。
 ジェイクの義父をあっけなく殺害。母親に罪の意識を植え付ける。
 

ポイント:スティーブンキングによる、異世界転移

 本作は、スティーブン・キング原作の「異世界転移もの」である。
 キングですら、異世界転移ものを書いている。

 しかも、本作は、キング作品からの設定を元に描かれている。
 ウォルターの目的が『シャイニング』や『キャリー』に出てくるような「異能者」の確保であり、彼らのパワーを使えばタワーが崩壊するという設定である。

 
「クロスオーバーもの」
 といえばいいだろうか。
 色々な小説家先生方が、よくやっている。

 
「ペニーワイズ」という名前の遊園地跡が出てくる。

 キング自身ライフワークと語っている作品である。

 目指すのはいいのだが、キングだからこそ面白いと言える。

 素人がうかつにクロスオーバー作品をやれば、自爆確定だ。

 たとえ、全ての作品が一つの世界で繋がっているとしても、胸にしまっておこう。

まとめ

 クロスオーバーが活きるのは、売れてから!

余談:演技派が集う名作

 ガンスリンガーのローランド役は、イドリス・エルバ。
『パシフィック・リム』のスタッカー・ペントコスト司令官だ。

 彼は父親をウォルターに殺されて、復讐の鬼と化している。
 最初は誰とも心を開かない、ドライな人間と描かれている。
 ジェイクを守る過程で、人間らしさを取り戻していく。

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 タワー破壊をもくろむ一味の首魁ウォルターは、マシュー・マコノヒーが担当する。
『ダラス・バイヤーズクラブ』の主人公、ロン・ウッドルーフが、冷酷な魔術師を演じる。

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