打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(2017) 岩井俊二シャフト
ひと夏の約束
及川なずな(広瀬すず)が、親の再婚で引っ越すことに。
島田典道(菅田将暉)と安曇祐介(宮野真守)は、プールの掃除当番を頼まれる。
だが、そこにはスク水を着たなずなが。
典道と祐介は、「なずなに告る」ことを賭けとして50メートルレースを行う。
事情を知らないなずなが、「自分も混ぜろ」とレースに参加。
なずなの泳ぐ姿に見とれた典道は、なずなの落とし物をプールで拾う。
祐介は、「夏祭りに行こう」と、なずなから誘われた。
スマホが普及していても「花火は丸く爆発するのか、横から見ると平べったいのか」を知らない中坊たち。
調べに行こうぜと、探検に行くことをクラスメイトと約束する。
祐介が乗り道の家に遊びに来た。
夏祭りに誘われたことを典道に告げて、「行けなくなったって言っといてくれ」と言い残して、自分は友人たちの元へ。
典道は、賭けでできたケガを治してもらいに、祐介の実家へ。
そこには、なずながいた。
浴衣姿で、旅行バッグを持って。
彼女は、家出してきたという。
夏祭りの約束も、「どちらか勝った方を誘う」と決めていた。
だが、厳格な母親によって、なずなは連れて行かれてしまう。
あのとき、自分がレースに勝っていたら。
そして、時が巻き戻る――。
原作:岩井俊二 製作:シャフト
岩井俊二の名作ドラマを、『まどかまぎか』などのアニメを生み出した「新房昭之×シャフト」がアニメとして映像化。
キャラデザは、『物語』シリーズの渡辺明夫氏。
2019現在だと『続・終物語』かな?
EDテーマ「打上花火」を、DAOKO×米津玄師が歌う。
オレもこの歌は、よく有線で流れていたのを覚えている。
原作で使用され、当時反響を呼んだREMEDIOSの挿入歌『Forever Friends』を、エンディングを歌うDAOKOがカバー。
アニメでも、重要なシーンで流れて実に印象的である。
このように、原作リスペクトも満載だ。
ポイント:何年経っても色褪せないシナリオ
正直言うと、オレは展開を知っている。
ヒロイン役の奥菜恵さんは、あの当時から可愛かった。
おそらく、ドラマ版を見た方も、「ドラマの展開をなぞるのだろう」と思っていることだろう。
だが、それでもオレはオススメする。
いや。ドラマ版を見た方にこそ、アニメ版の視聴をオススメする。
実は本作には、「第三のループ」があるのだ。
その中において、原作ドラマで回収されなかった伏線、いくつものルートが明かされる。
まとめ
結末は、自分で作る。
それが、本作のラストが出した答えなのだろう。
余談
「観月ありさが好きだー!」
という名言は、アニメ版でも再現されている。
いつになっても、観月ありさは女優の鏡なんやなって。