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スパイダーマン: スパイダーバース(2018) レオパルドンは出ません

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実質 JOJO5部

 慣れないインテリ学園に転校させられ、マイルス(小野賢章)は嫌気が差していた。

 叔父アーロン(稲田徹)の家に転がり込み、スプレーアートの聖地へと連れて行かれる。

 そこでマイルスは、特殊なクモに噛まれた。
 不思議な力を得たマイルスは、クモの死体を確認するために、再度聖地へ。

 そこでは、ピーター(中村悠一)がグリーンゴブリンというヴィランと戦っていた。
 この段階では、中の人的な意味で、実質JOJO五部である。

 彼を操っている大富豪「キングピン」は、加速器という装置を使ってあらゆるパラレルワールドを繋げようとしていた。

 マイルスの目の前で、ピーターはキングピンに殺害される。

 ピーターの墓の前で、謝罪するマイルス。

 突然、何者かに後ろから肩を掴まれた。
警察に追われ、マイルスは特殊な能力を駆使して逃げ惑う。
 
 目が覚めたオッサンは、自らを「ピーター・B・パーカー(宮野真守)」と名乗った。
 彼は別の次元から来たスパイダーマンだった。

 実質、STEINS;GATEである。

その他スパイダーマン

 なんと、スパイダーマンが一つの世界に多数現れた。
 
●グウェン(悠木碧)

 マイルスと同じ学校に通う少女。
 実は彼女もスパイダーマンで、キングピンの研究成果を追っていた。
 
 スパイダーウーマンの中の人であるグウェンという名は、ピーターがMJと付き合う前にできた、最初の彼女である。
 彼女の方がスパイダーマンになるという世界戦もある。
 

●スパイダーマン・ノアール(大塚明夫)

 声からして、正体はあのコックだろう。
 海外版の中の人はニコラス・ケイジだが。

 
●ペニー・パーカー(高橋李依)

 フチコマみたいなロボを操る偏食家。


●スパイダー・ハム(吉野裕行)

 ハムってひどいな。


 彼らは自分たちの次元に帰るため、加速器を作動させようとする。

 だが、加速器の作動は世界崩壊の危機を招く。


 ピーターの親戚が協力してくれるが、いわゆる「ニック・フューリー」みたいなポジションになっているのが面白い。

ポイント:少年の成長物語

『ホーム・カミング』でも思ったが、本作も未熟な少年の成長を描いている。

 クモに噛まれたとはいえ、マイルスは他のスパイダーマンらと比べると目的が弱い。

 マイルスの動機は敵討ちではある。
 しかし、他のメンバーは「自分たちの世界の世直し」という使命がある。
 この世界線を救っても、まだやることが帰った先にあるのだ。

 手を組まないといけない状況で、それぞれの立ち位置がちがうせいでギクシャクする。

 そこがいい。
 それゆえに、彼がシナリオに深く潜っていく展開が痛快だ。

 マイルスが自分の殻を破り、ヒーローとして覚醒する場面は、一人の少年が大人へと成長していく名シーンなので、必見。

まとめ

 強いだけでは、強い装備があるだけでは、ヒーローとしては不十分である。

余談:

 残念なのは、「ダーマ」こと「東映版スパイダーマン」は出ないのだ。
 原作では出るのに!
 劇場でレオパルドンと握手はできないので注意。