絶・対・に・創作の役に立たない映画評のブログ

創作に役立つ、オススメの映画を紹介

現役東大生が1日を50円で売ってみたら 感想 もうすぐ進学するあなたに読んでもらいたい一冊

f:id:pixymoterempt:20190322204315p:plain


「子どもに何を読ませよう?」

「読書感想文で、何を読もう?」

 

とお悩みの方、ご安心を。

 

高野りょーすけさんの

「現役東大生が1日を50円で売ってみたら」

がオススメ。

 

東大生が、一日お話を聞いたり、何かの手伝いをするという企画。

レンタル料金は一日50円という破格の値段。

 

なぜ、このようなバイトを始めたのか。

実は、彼の価値観を変える出会いがあったからである。

f:id:pixymoterempt:20190318165552p:plain

 

本書を開くと、いきなり

「アスペルガーの息子に数学教えてくれ」

というとんでもない依頼が。

 

行ってみたら、東大生の方が圧倒される程の学力だった。

他の分野は人並みかそれ以下。

なのだが、いざ数学となると、東大生でさえも知らない単語がわんさかわんさ。

 

ただ、東大生が圧倒されるだけだった。

 

東大生 対 ポーカー世界王者

 

「将来の安定とか考えるだけ無駄」
自分の親世代の人気職業がJAL、その前の世代が鉄工業。
その当時よかった会社がずっといいわけがない。

 

「大学生には生き方が二つある。安定した生き方と、リスクを恐れない生き方」

 

安定した生き方がしたいなら、どんな仕事も生き残れるようにスキルを磨くべし。

 

リスクを恐れないなら、やりたいことをやって考えたことをちゃんとやって行くべし。

 

失敗はすべきなのではなく、どうしようもなく発生するもの。

 

東大生 対 ニューハーフ

 

LGBTの種類はゲイやトランスジェンダーだけじゃない。
パンセクシャル:

全盛愛者。ゲイもノンケも全部好き。

 

アセクシャル:

無性愛者。どの性別も好きではない。あるいは子どもの性レベル。

 

アセクシャルという言葉を知ったのは、本書から。

おかげで、アニメ「やがて君になる」の主人公の心境を察することに苦労しなかった。

何が出会いのきっかけになるか分からない。

 

東大生 対 ホームレス


筆者が一日を五〇円で売ろうとしたきっかけを作った人


「最近はお金稼いでる人が自殺してる。それは心で動いていないからだ。悩みはないが、将来が不安で仕方ないと考えている。彼女がいても、自身がフリーターで不安に思うっている男性を知っている」

 

「未来は誰にも分からない。ならば、将来は幸せだと思い込め」


東大生 対 一四歳

「これという目的はないが、勉強するように子どもを説得してもらいたい」

という母親からの依頼。

 

「『将来の為に勉強するべきだ』なんて諭されたら、そいつをぶん殴りたくなるのが、中学生というものだ。
自分がそうだったから」

 

と、筆者は語る。


「行動する理由を探しすぎてしまうと、悪いところばかりが見えてきて、結局なにもしなくなる。自分自身、それが原因で留年したのだから」

 

「行動力が大事」と、ネットではよく語られている。

本書で語られる結論も、行動力だ。

 

彼は行動したことによって、失敗もした。

だが、確実に何かを得た。

 

結果を出すことがすべてではない。

動いた結果、何が起きて、何を得たのか、何を改善すべきだったのか。

それを知るには行動あるのみ。

行動なくして、フィードバックはない。

 

本書は、「東大生カッコイイ!」という話ではない。

「東大生ブザマプギャー!」という短絡的な本でもない。

行動することがいかに大事かを教えてくれる。