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海底47m (2017) サメ映画におけるサメの存在意義

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クローズド・サメ映画

 バカンスを楽しんでいたヒロインのリサ(マンディ・ムーア)は、彼氏と別れたことを思い出し、夜中に泣き出してしまう。
 同行者のケイト(クレア・ホルト)は、彼女を励まそうと、現地男性と共にケージ・ダイビングへと誘う。
 鉄製のオリに入り、オリの中からサメを鑑賞するというダイビング法だ。
 
 ダイビング経験のないリサは怖がるが、ケイトの説得で渋々ダイビングへ。

 オリは予定通り、5m付近でストップ。
 オリを横切っていくサメを間近で見るのは、スリル満点だ。
 だが、撮影しようとしたら不注意でカメラを落としてしまう。
 それを、サメが飲み込んだ。

 そろそろ上がるかという所で、ケージを支えるケーブルが緩んだ。
 ケージは海底へ急降下。ケーブルも船から外れてしまう。

 二人は海底47mに転落し、無線も通じない。
 しかも、ケーブルの巻上機がケージの出入り口を遮っていた。

 責任を感じたケイトは危険を顧みずに脱出。
 ケーブルの巻上機をどかせることに成功した。
 無線の通じるポイントまで浮上し、船に救援を要請する。
 
 船側も、「ダイバーの一人が救助に向かっている」と告げる。
 船は、自分たちを見捨てていなかった。
 
 だが、次なる危機が迫っていた。
 残りの酸素が、危険値に達し始めていたのである。


パニック映画だが、疑心暗鬼にはならない映画

 本作はいわゆる「サメ映画」だ。
 数10分ごとにサメが体当たりしてきて、物語の中盤などで人を襲う。

 ミステリ好きだと、
「ケイトがわざと誘ってサメに襲わせたのでは?」
「現地人の罠では?」
 などと勘ぐってしまう。

 しかし、その考えは捨てて欲しい。
 二人が助け合い救援を待つか、自力で海上へ上がるか。
 どの選択をするか、に集中すること。


ポイント:お約束

 サメ映画と言えば、お約束が欠かせない。

 冒頭がいい。
 ホテルのプールで、ケイトがワインを持っているリサを浮き輪ごと転覆させるシーン。
 プールに真っ赤なワインが広がっていく。
「これから血の作劇が始まりますよー」と示唆している。

 いかにも作り物と分かってしまう、バカでかいサメも面白い。
 背びれの段階で「デカ!」と思い、んなアホな、と思わせてくれる。
 サメ映画はこれくらい大げさでいい。

 サメとはマクガフィン、つまり、「物語を動かす動機」に過ぎないのだ。
 
 いかにサメから逃れるかなので、サメそのものより、サメが襲ってくるというリアリティのほうが大事なのだ。
 
 それが、サメ映画という風流である。細かいことは気にしない。


まとめ

 サメはマクガフィン

 

余談

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