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読書感想文の書籍を選ぶ最強のコツ「中毒者《ジャンキー》の意見は絶対に聞くな!」

 今回の3000文字チャレンジは「#3000文字夏休み」。

 誰もが苦しんだ宿題の攻略法を、「元・読書嫌い」の視点からお届けしようかと。

ジャンキーが、あなたを読書から遠ざける!

  学生のみなさんは、さぞ読書感想文に苦しめられていることだろう。

 そんなあなたがたに、読書感想文で本を選ぶ最大のポイントを伝える。

 それは、
 

 
「活字中毒者《ジャンキー》の意見は、絶対に聞くな!」

 

 ということである。

 オレはだいたい、以下のような大きな「くくり」を作って、

 フリーク
 マニア(ヲタ
 ジャンキー

 とカテゴライズしている。
(カルトという言葉は宗教的っぽいので、使わない)
 

 
 作家志望者の方々なら、周りにいたはずだ。

「えー、小説家になりたい? だったら、図書館の端から端まで片っ端から読めばいいよ。それで自分の好きな作品を探すの」

 というヤツらが。

 さらに最悪なヤツは
「それができないヤツは、小説家にもなれない!」
 とぬかす。


 オレはぶっちゃけ、そんなヤツらを、
「読書嫌い、執筆嫌いを量産しているヤツ」
 にしか見ていない。

 
 現に、そういうヤツらはごまんといて、今でも読書嫌いをせっせと量産している。

 ましてや、読書感想文をや、である。


 正直に言って、

・映画
・ラーメン
・本

 の三本に関して、

「中毒者《ジャンキー》」
 の意見というのはまったく当てにならない。

 彼らは「自分の好きなモノを好きなだけ」嗜んでいる。

 つまり、一般人の「好き」レベルが分からないのだ。

「●●が好きなら、多少難しいものも理解できるはず」
 とか考えてしまう。 
 レベルが分からないので、適切なアドバイスができない。

 世界三大奇書を読まされ、とてつもなくクドイラーメンがドンと鎮座し、長くて政治的な映画を見る羽目になる。

 その結果、特定の分野をキライになっていくのである。


 
 ただし、ジャンキーはだいたい善意がある。
「自分がひたすら楽しめればいい」と自覚している人なら、そんなに害はない。
 当てにならないのは同じだが、強制はしない。
 
 
 悪意のあるジャンキーはさらにヤバくて、
 
「映画が見たいんだけど、何がオススメ?」

 と聞かれたら、「サメ映画」とかススメてきやがる。

 ドラマ「アオイホノオ」で、安田顕さんが演じた「庵野秀明」がそれである。
 庵野秀明は劇中、まったく見ず知らずの人(居候先の知り合いの女性)に、「ファーストガンダム」を一話からマラソン。
 解説するために「もう一回一緒に見ましょう」とか言うようなヤツである。

 これが「ジャンキー」だ。 
 


 いわゆる、「沼に引きずり込もう」とするわけだ。
 しかも、意図せずに。
 
 ジャンキーはぶっちゃけ、マニアの間からも嫌われる。
 本人にはジャンキーの自覚がないので、余計にたちが悪いのだ。
「え、なんで分からないの?」
 という始末である。

 

 人として好感が持てるかどうかはともかく、意見を聞きたい場合は、ジャンキーとは距離を置こう。


「じゃあ、何を読めばいいんだよ?」


 という人はいるだろうっと思うので、以下はオススメ図書を紹介する。

 

オススメの図書:小説

 ビジネス書などに面白い作品は多い。
 が、このブログではあまり小説の紹介ってしていない。
(小説原作の映画なら、紹介しまくっているが)


 さらに趣向を凝らし、
 
「なろう系の作品だけど、異世界転生チートハーレムではない」


 小説を特にオススメする。

君の膵臓をたべたい

 なろう発の「難病もの」である。

 ドラマCD化・実写映画化され、2018年にはアニメによる映画化もされた。

 
 小説講座の仲間内でススメめられたとき、
「え、これ『なろう系』だったの!?」
 とオレも驚いた。

 
 後半は映画と展開が違うので、映画だけを見て感想を書くと、
「映画だけ見ているな」
 と先生にバレるぞ! 気をつけろ!
  

薬屋のひとりごと

 薬の知識を持った少女が、後宮のトラブルを「おせっかい」で解き明かしていくミステリ。
 
 中国っぽい架空の帝国が舞台。
 花街で薬屋を営んでいた薬師の娘、猫猫(マオマオ)は、人さらいに遭って後宮女官に売り飛ばされる。
 自由になれる期間が来るまで、細々と仕事をこなす毎日。

 あるとき、王宮内でのお世継ぎ連続死亡事故の報を聞く。

 誰もが、「王宮、呪われてるんじゃね?」と、オカルトのせいにした。
 
 タダ一人、薬学に詳しい猫猫は、病気の正体を見破る。
 自分の腕を毒蛇に噛ませて劇物の知識を得るなど、マッドサイエンティストの気質もある。そのため、薬関係の案件に目がない。

 が、目立ちたくなかった。身分不相応なことをして、追い出されたくない。
 周りから白い目で見られるのも嫌だ。

 そこで猫猫は、自分の服を破って字を書く。 
 皇女の一人にこっそり、
「皇女が身体に塗っている白粉が、赤ん坊にとって毒である」
 と布製の手紙を書いた。
 
 そのせいで、後宮の管理者である男性、壬氏(ジンシ)に才能がバレた。
 事件を解決した猫猫は、本人が望むでもなく出世してしまう。地味に生きようとしていたのに。
 
 このように、本作は後宮内でのトラブルを薬学知識で解き明かしていく、出世ミステリである。


「薬学内省チート」
 と言われれば、そうかも知れない。

 ただ、現実に根付いた知識が念頭にあるので、そこまでチート感はない。
 スカッとする展開もあるので、そういうのが好きな方も楽しめるかと。
 
 

スーパーカブ

 カブを通して、自分の活動範囲を広げていく話。

 こちらは、カクヨム発。

 カブを手に入れた小熊ちゃんは、生活範囲を広げ、自作おにぎり片手に遠方へ小旅行を繰り返す。
 
 バイトも行い、さらに余裕ができた小熊ちゃんは、配達先で駅弁を買うなど、小さな贅沢を覚えていく。

 だが、身の丈に合った事しか興味がない。
 家具も必要最低限の物しかなく、ミニマリストといえばそうかも知れない。
 
 印象的なのは、修学旅行を置いてけぼりにされ、カブで後を追う話である。

 目的地の鎌倉へ向かう道中のこと。

 箱根で信号待ちをしていると、高級車がカブの隣につく。

 小熊ちゃんは、カブを追い抜いていく高級車を眺めながら、
「自分が金持ちだったら、何に載るのだろう」
 と妄想する。

 しかし結局、カブに載っていると結論づける。
 自分にはカブのスピードがちょうどいいと。
 
 小熊ちゃんは、そういう女性なのだ。

感想文を書くコツ:気付きを書く


     
 読書感想文でのポイントは、「気付きが三つあった本を選ぶ」ことだ。

 気付きが三つあれば、自己成長にも繋がる。
 人に紹介することで、記憶にも定着する。
 いいことづくめだ。
 
 この快感は、代行の業者に頼んだら得られない。
 いつまでも成長せず、金だけが逃げていく。


 例えば、最近初谷された、樺沢紫苑先生の「インプット大全」でオレが得た「気付き」は、以下の三つである。

・量より質
「ホームラン本」を読む。優れた一冊を見つけ出す。

・メモは全部取らない
 自分が分からなかった所だけ、メモを取る

・学習に役立つのは「美術」

 美術鑑賞は、書いた人間の背景などを学ぶことで、より深く魅力を掘り下げることが可能になる。
 ただ見ているだけでは、学びに繋がらない。


 これら三つである。

先述した「君の膵臓をたべたい」であれば、

・実は「なろう」発。「異世界チートハーレム」以外でも、名作がたくさんある。
・彼女が「主人公に病気を告知した」最大の理由
・難病モノのセオリーを破った、意外なオチ

 の三つだと言えるだろう。
  
 
 このように「気付き」を書き出していき、アウトプットすることで、感想文が書けるようになる。

まとめ

 感想文を書く、図書を読むポイントは

・中毒者《ジャンキー》の意見は聞かない。迷走して読書がキライになる。
・書くときは「気付き」を見つけ、強調する
・「気付き」は三つあれば十分

 以上の点に着目して本を選べば、書きやすくなるのではなかろうかと。
 ぜひお試しあれ。
 

 余談・次点として、
 
・なろうは異世界チートハーレムだけじゃないので、推薦図書たり得る。 

というのもあるけど。